
続いて、和宮(後の清寛院宮)の婚礼道具の一つで、江戸時代の高貴な女性たちが歌留多遊びを通じて古典や和歌の教養を深めた「伊勢物語歌かるた」(19世紀、紙本墨書着色、内箱:幅22.1×奥行16×高16.5cm、札:縦8.3×横5.8cm)。
本作は在原業平を主人公モデルとした平安時代の歌物語「伊勢物語」に記された全209首が揃っている。上の句を歌にちなむ情景が描かれた絵札に、下の句を金砂子に草花や舟などの紋様を金泥で描いた札の上に、肉質で記された歌歌留多。
京都から正室を迎えることの多かった徳川将軍家では、御台所は和歌や歌歌留多を通じて京文化を顧みた。七夕や十五夜などの節供の際には歌会が催され、御台所や女中たちの歌が短冊にしたためられた。
TNM(台東区上野公園13-9)