
続いて、「仮名手本忠臣蔵 三段目」(文化3年・1806、版元:鶴屋金助、堅大判錦絵)。
本シリーズは、文化3年4月より市村座での上演に際して制作され、物語の名場面を手前に描き、背景に西洋で遠近法を意識した画風を用いている。
その図は、三段目・裏門の段で、主君の塩冶判官とともに登城した早野勘平が、場内の騒動を聞きつけ急いで裏紋に駆けつける。そこで、判官の刃傷事件を知り色に浸って主君の大事に居合わせなかった事を恥じて切腹しようとするも、妾に京山崎の実家に身を寄せるよう説得される。
図はまさに、勘平の行く手を阻もうとする鷺坂伴内とその手下に応戦しているところ。勘平が投げつけた桶が伴内の頭に当たり割れる。遠方左には罪人用の網乗物で判官を護送する一行が見える。










