ミュージアム巡り ハニワと土偶 埴輪群像図

 

埴輪群像図

 

 次は、蓑虫山人が著した「埴輪群像図」(1877〜86年頃、紙本彩色、軸装)。

 “古を好む”、古物を蒐集して記録し、その魅力を伝える古物愛好は近代以前にも存在しており、江戸時代後期には“好古家”と呼ばれる人たちが活躍した。一方、明治初めに西洋の雇い外国人たちにより考古学がもたらされた。

 その当時、“好古”と“考古”、“美術”が重なり合う場で描かれた出土遺物。

 蓑虫山人の描いた土偶や土器は、文人画の形式に則り中国風の調度品とともに飾り付けられ、洋画家の五姓田義松のハニワ素描には、カメラで撮影したようなリアルな陰影と空間が描き込まれている。

 日本のルーツを探りたいという純粋志向の手前で、異なるものが混じり合う近代の入り口付近の地層から浮かび上がってくるのだろう。