
次は、刀・銘「津田越前守助広 寛文七年八月日」(江戸時代前期・1667年、国:摂津、長さ:71cm)。
助広は大坂新刀を代表する刀工の一人で、打ち寄せる波を模した濤瀾乱れを創始し一世を風靡して、同時代及び後世の刀工に多大な影響を与えている。他には、丁子乱れや直刃、大互の目乱れ、のたれなど多彩な作柄を手がけている。
本作はのたれ刃を焼いた作で、荒々しい浪のような濤瀾乱れの作例に比して、大きく波打つ穏やかな海を連想させる。助広の特長である匂口の柔らかさも表され、姿と相まって全体的におおらかさが漂っている。