ミュージアム巡り 日本刀 美の表現 八十一翁美濃介直胤

 次は、刀・銘「八十一翁美濃介直胤 水心子正次(花押) 安政四年正月吉日」(江戸時代末期・1857年、国:武蔵、長さ:70.2cm)。

 正次は12歳の時(文政8年・1825)、父(二代正秀)、祖父(水心子正秀)がともに亡くなったため、直胤が正次の養育者となり、後に直胤の娘婿となっている。直胤と正次との合作は、本作のほかに一口が確認されているのみで貴重な優品。

 本作は柾肌にほつれた直刃を焼いた大和伝の作で、肌目にそって地景が入り、大和保昌の作風再現に努めている。

 なお、直胤の最終作は同年翌月の「二月日」で、同年5月27日に天命を全うした。

JSM(墨田区横綱1-12-9)