ミュージアム巡り CB風雲児_蔦重 潮干のつと

潮干のつと

 次は、「潮干のつと」(寛政元年・1789、版元:蔦屋重三郎、朱楽菅江撰、喜多川歌麿画、1帖、横大判錦絵折帖、縦27×横19cm)。こちらは36人の狂歌師が貝を題にとって歌を寄せた「貝歌合」の狂歌絵本で、歌麿の代表的彩色摺絵入絵本のひとつで、朱楽菅江率いる朱楽連の面々が一首ずつ詠んでいる。

 歌麿の優れた自然観察に基づいた写実描写に、貝には雲母など木版技巧の粋が凝らされている。取り上げられている貝は古典和歌に詠まれた貝によるもので、雅で優雅な世界が表現されている。

潮干のつと_2

 書名の「潮干のつと」とは潮干狩りの土産という意味で、挿絵は潮干狩り図で始まり、終わりは室内にて貝合わせ図という構図。

TNM(台東区上野公園13-9)