
続いて、「隅田堤の樅の古ぼく暴風の為二」(天保年間・1830〜44頃、歌川貞虎画、版元:江崎屋吉兵衛、大判錦絵三枚続)で、樅の古木が暴風により折れ、その折れ口が都鳥の形になったという図で、確かに中央の図に都鳥の形が描かれている。

そして、「甲子夜話」続編 巻七十(かっしやわ、天保3年・1832、松浦静山著)にも、都鳥が木に止まっているように描かれている。詞書には“弘福寺門前より浅草の方二向ふて見給ふべし 向島大七”とあり、先の錦絵はこの摺物を参考としたようである。
tabashio(墨田区横川1-16-3)