ミュージアム巡り CB風雲児_蔦重 金金先生栄花夢

金金先生栄花夢

 次は、「金金先生栄花夢」(安永4年・1775正月、版元:鱗形屋孫兵衛、恋川春町作&画、2冊、墨摺中本、縦17.7×横12.7cm)、「金金先生栄花夢」(寛政6年・1794・再版、版元:蔦屋重三郎恋川春町作&画、2冊、墨摺中本、縦17.4×横12.7cm)、「金々先生造化夢」(寛政6年・1794正月、版元:蔦屋重三郎山東京伝作、北尾重政画、1冊、墨摺中本、縦18.7×横12.7cm)。金金先生とは“金あるもの”のこと。

金金先生栄花夢_再版

 栄花夢は、主人公・金村屋金兵衛が江戸に出てきて目黒不動の門前にある栗餅屋で居眠りをし夢を見る。吉原や深川で放蕩三昧のあげく、家を追い出されるところで目が覚め、“浮世は夢のごとし”と悟る。本作はこれまでの赤本・青本・黒本と一線を画し、黄表紙の初作を飾る。

金金先生栄花夢_2

 また、造花夢は栄花夢の後日談。主人公が茶漬けを食べようと茶を煎じながら見た夢の話。生きる上で多くの人の苦労シーンをみて悟り、心を改めて大富豪になるというストーリー。

表紙
TNM(台東区上野公園13-9)