
続いて、「三囲の夜雪」(文化〜文政年間・1804〜30頃、歌川国貞“三代豊国”画、版元:森屋治兵衛、大判錦絵三枚続)で、料理屋で食事を終えた役者や女性達が船に乗り込もうとするシーン。竹屋の渡、船着き場。
男性が“出羽”文字入り提灯を持っており、その料理屋は「出羽屋」だ。これは堺町にあった即席料理屋で、文政期に三囲に幕の内弁当を扱う店を出しており、夜の雪見は出羽屋で弁当を味わいながら夜雪を愛でていたようだ。

そして、「向ふ島夜の雪景」(嘉永3年・1850、三代歌川豊国画、版元:森屋治兵衛、大判錦絵三枚続)で、料理屋で食事をした後、役者や女性陣が竹屋の渡から船に乗り込むシーン。
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