ミュージアム巡り CB風雲児_蔦重 客衆肝照子

客衆肝照子

 続いて、「客衆肝照子」(天明6年・1786、版元:蔦屋重三郎山東京伝作・北尾重演“山東京伝”画、1冊、墨摺小本、縦15.7×横10.6cm)で、タイトルや内容発想は「役者身振氷面鏡」(明和8年・1771、百示斎述・勝川春章画)のパロディで、吉原案内記。ただし、この「役者身振〜」も、元は本居宣長語学書「てにをは紐鏡」だ。

 同本内には酒井抱一と江戸浮世絵師富蔵の序があり、その次に京伝の序も入る。そして唐来参和が句を寄せ、刊記には発行年と“耕書堂 御江戸通油町南側 蔦屋重三郎”とある。抱一や富蔵などの絵師によるネットワークにも注目される。

 また、人物の描き方や捉え方は歌麿の「婦人相学十躰」の参照元になっていると推定される。

TNM(台東区上野公園13-9)