ミュージアム巡り 隅田川の名所 東都両国遊船之図

東都両国遊船之図

 次は、「東都両国遊船之図」(天保年間・1830〜44頃、歌川広重画、版元:佐野屋喜兵衛、大判錦絵三枚続)で、両国橋頭上に広がる花火と流れる花火が描かれている。

 その豪音と迫力に橋の上の人々も足を止めて眺めているようだ。下流から上流を見ており、遠くに吾妻橋もあり、また“川一丸”の舟も見える。

両国花火之図

 そして、「東都名所之図 両国花火之図」(天保年間・1830〜44頃、歌川広重画、版元:佐野屋喜兵衛、大判錦絵横)で、広重が数多く描いた両国の花火の中で、手前の見世物小屋や茶屋を大きく明るく描き、橋上や舟の人物が小さくして俯瞰でシーンを捕らえた構図だ。

両国花火之図_2

 また、「東都名所 両国花火之図」(天保年間・1830〜44頃、歌川広重画、版元:佐野屋喜兵衛、大判錦絵横)で、30図を超える同版元のヒット作「東都名所」のシリーズもの。花見客の数を抑え、納涼船は影のように表現されている。灯りの乏しい当時は川に浮かぶ舟は暗かったようだ。

 両国の花火を題材にした図は多くの絵師が手がけているが、中でも広重の名所絵は爆発的に人気があり、同名のシリーズが数多く出版されている。

tabashio(墨田区横川1-16-3)