ミュージアム巡り CB風雲児_蔦重 道行野辺の書置

道行野辺の書置

 次は、「道行野辺の書置」(天明4年・1784、版元:蔦屋重三郎桜田治助作、喜多川歌麿画、1冊“2巻合冊”、墨摺半紙本、縦25.5×17.5cm)で、富本正本の上下冊を合綴したもの。江戸中村座天明4年2月に初演されている。

 近松門左衛門浄瑠璃「心中天の網島」は享保5年(1720)大坂竹本座で初演され、以降これを題材としたものは浄瑠璃だけでなく、歌舞伎にも取り入れられた。この“道行”とは駆け落ちや情死に向かう場面のこと。

 上巻の表紙に “哥麿画”とあり、喜多川歌麿の画業初期のもので数少ない役者絵で、この時期では歌麿独自の画風が確立されていない。

TNM(台東区上野公園13-9)