ミュージアム巡り 隅田川の名所 江戸鳥瞰図

江戸鳥瞰図

 隅田川は江戸時代から庶民にとって馴染みある川だった。春夏秋冬、四季の自然が織りなす情景、桜から始まり花火や納涼、中秋の月、シンシンと降る雪、一年中愉しめる名所が点在していた。

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 その江戸の隅田川名所を描いた浮世絵が、当時の思惑を残し現在まで伝わっている。隅田川周辺の社寺や花名所、料亭などの魅力が満載された浮世絵が、たばこと塩の博物館(tabashio)で「浮世絵でめぐる隅田川の名所」(2025.4/26〜6/22)と題して展示されていた。

 まずトップは、「江戸鳥瞰図」(享和年間・1801〜04頃、鍬形紹真画、縦:41.7×横56.8cm)。東方から西方を眺めるように、富士山を正面に江戸市中が描かれており、画下に隅田川が流れ、その下の田園地帯が向島

隅田川周辺図

 絵師の鍬形紹真は本名を恵斎、北尾政美を名乗る浮世絵師で寛政6年(1794)に津山藩の御用絵師として召し抱えられ紹真と名乗る。文化6年(1809)に「江戸一日図屏風」(六曲一隻)を完成させ、本図はこの屏風の元図。

tabashio(墨田区横川1-16-3)