
続いて、「江戸風俗図巻」(文化5年・1808、山東京伝序跋、一巻、紙本着色、縦27.8×横753cm)で、江戸に生きた様々な立場や職業の男女が描かれた江戸の人物図鑑風俗図。絵師は明らかでないものの、歌川豊国の画風に近いとされている。
前半に10名の男性(町人の息子、通人、幇師、商家の主、呉服商人手代、薬師、芳町の陰間、勇み肌男、子を思う親父、冬奉公に江戸に来た飯炊き男)、後半に16名の女性(町人の妻、神子、吉原の傾城、品川の女郎、囲い者、茶屋女、賊妓、箱入り娘、芸者、若後家、深川女郎、いなか娘、町屋の婢女、乳母、嫁をそしる姑、夜鷹)が描かれ、詞書には人物の特徴が記されている。
山東京伝の序には製作年から14〜5年前(寛政5〜6年・1793〜94)頃のものと記されており、京伝の歴史考証である「近世奇跡考」や「骨董集」の視点に繋がる。当時の江戸の賑わいを物語っている。
TNM(台東区上野公園13-9)